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どうという事の無い乗鞍の思い出 [日記]

 乗鞍の参加案内書が届きました。毎回の事ですが、案内書が届くと「ヤッホロホイホイホーイ!」という気分に成ってきます。有り体に言うとワクワクしてきます。

 先日、加賀から帰ってきましたが、今はほぼ全行程を高速道路で踏破する事が出来る様に成った関東〜石川間の移動も、昔は白山を超え、岐阜の高山から松本と抜けていました。乗鞍スカイラインとエコーラインが自家用車通行禁止に成る遥か前の話です。そんな訳で私の乗鞍に関する最古の思い出は、父の運転する小さなトヨタ・カローラの後席に座り、乗鞍スカイラインを登って、夕闇迫る畳平に着き、何故か途中で買った振り回すとサイレンの原理でヒョロヒョロと音がする掃除機のホースのような物を嬉々として振り回した事だったりします。その音がやまびことなって還ってこないか試したのですが、そんな音が反響するには乗鞍は大き過ぎたのでした。

 乗鞍の夕焼けはとても奇麗で、そして日が沈むととても暗く、何か全ての存在が純粋だったような気がしました。純粋な光、純粋な闇、純粋な空気。ホースを振り回して遊びながら、「ここは普段暮らしている街とは全く違う所だ」と、子供心に感じていました。子供がそう思うくらいですから山の持つ雰囲気というのはやはり荘厳な物なのでしょう。聖地と称されるのも当然かもしれません。

 

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驚いた事に30余年の月日を経て今も我が家に健在な「ヒョロヒョロホース」
 その日は偶々、罠にかかったツキノワグマの子供が畳平の駐車場に居て
「手を出すと危ないよ」と注意されたのを覚えています。

 

 子供の頃、親に買ってもらった玩具で自分の子供が遊んでいるというのも、時の流れを感じてグッとくるものがあります。今年も子供を連れて乗鞍に行きますが、子供達の心に、乗鞍はどのような思い出として刻まれるのでしょうか。一回くらい表彰台の上から子供達に手を振ってみたい物ですが、まだまだ精進が足りない様です。

頑張ろう。


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